2007年 年頭のご挨拶
笹野泰弘センター長

地球環境研究センター長
笹野 泰弘

あけましておめでとうございます。
新しい年を迎えるにあたり、ご挨拶申し上げます。

昨年は、当センターにとっては、ひとつの大きな節目の年となりました。ひとつには、当研究所の第2期中期計画期間の開始に合わせて、従来の研究管理官からなる組織を改編し、センター事業(大気・海洋及び陸域のモニタリング、地球環境データベース)を担当する3推進室を設置し、さらに当研究所の重点研究プログラムのひとつである地球温暖化研究プログラムを主として担当する4研究室と2主席研究員を擁して、昨年までに比して人員的には倍増以上の構成で新たな展開を始めたところです。

また、温室効果ガスの衛星観測で大きな期待がかかるGOSATプロジェクトに関して、データ処理運用システムの開発・運用等を担うGOSATプロジェクトオフィスを設置し、本格的なシステム作りと運用への体制固めに着手しました。さらに、わが国の地球観測の推進に関して環境省と気象庁の肝いりで、わが国の地球観測連携拠点事務局の第一号である地球温暖化観測推進事務局が当センターに設置され、活動が開始されました。

この他、わが国の環境省と英国の環境・食糧・農村地域省の共同事業として、脱温暖化社会の構築に向けた共同研究が開始され、その実施に当って当センターが主要な役割を担っています。また、日本航空等の協力を得て、民間定期旅客機を用いた二酸化炭素等の温室効果ガスの広域連続観測が軌道に乗り、貴重なデータを収集し始めています。

地球環境研究センターでは、これらの活動を進めることが地球温暖化をはじめとする地球環境問題の解決に向けての重要な貢献につながるものであると信じ、持てる力を精一杯注いで行きたいと考えています。

また、従来より発行を続け、昨年末で第193号を数える地球環境研究センターニュースでは、従来からの地球環境研究に関連する国内外の各種情報をタイムリーに提供することに加え、当センターの活動について積極的にお知らせすると同時に、研究の成果の紹介や「ココが知りたい温暖化」シリーズなどの新しい企画に取り組んでいます。また、これらを素材として、ウェブサイトの更新を進めています。

今年も、皆様からの忌憚のないご意見・ご批判を頂きながら、センターの活動を一歩一歩着実に進めてまいります。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。