News Archives [20011009]
地球温暖化と湿地保全に関する国際ワークショップの開催報告

理事長挨拶  国立環境研究所地球環境研究センターは、9月20日、21日に、釧路国際ウェットランドセンター、国際湿地保全連合日本委員会の共催、 環境省、農林水産省、国土交通省北海道開発局、北海道、釧路市、北海道環境財団の後援を得て、標記国際ワークショップを釧路市観光 国際交流センターで開催いたしました。
 20日は、国立環境研究所合志陽一理事長、環境省自然環境局小野寺浩自然環境計画課長、綿貫健輔釧路市長の挨拶の後、辻井達一北星 学園大学教授の基調講演に続いて、4名の講演者から海外事例発表、2名の講演者から国内事例発表が行われました。会場では約90名の方 が熱心に耳を傾けていました。
会場の様子  21日は、午前中に釧路湿原等を視察し、午後からは、「地球温暖化防止条約とラムサール条約のインターリンケージ(連携)〜温暖化防 止に有効な湿原保全のあり方を考える」をテーマにラウンドテーブル・ディスカッションを行ないました。
 ラウンドテーブル・ディスカッションの後、釧路市主催による市民シンポジウム「地球温暖化と釧路湿原―産業と湿地保全の側面から地球温暖化を考える」が開催されました。2日目は約80名の方々が参加され、地球温暖化と湿原の保全というテーマの関心の高さが伺われました。
 20日、21日両日を通じて、多数の方が参加され、活発な質疑応答がなされました。地球温暖化と湿地保全の関わりを論じる初のワークショップでしたが、その問題点と対策を多方面から考えることができ、今後の議論のステップとなりました。
 このワークショップの内容は地球環境研究センターレポートとしてとりまとめる予定です。
〜ワークショップ内容〜
9月20日(木) ワークショップ(プレゼンテーション)
プレゼンテーションの様子
  • 開会挨拶 国立環境研究所 理事長 合志陽一
  • 来賓挨拶 環境省自然環境局自然環境計画課 課長 小野寺浩
  • 地元挨拶 釧路市長 綿貫健輔
  • 基調講演 「地球温暖化と湿原生態系」 辻井達一
  • 海外事例発表 「湿地保全の国際的な取組み」 Dr Taej Mundkur
  • 海外事例発表 「アジアの湿地に対する地球温暖化の影響についての情報源としてのアジア湿地目録」 Dr George Begg
  • 海外事例発表 森林の生態系と地球温暖化の緩和:ロシアと米国からの例」 Dr Olga Krankina 
  • 国内事例発表  「地球温暖化と沿岸生態系の変化」 飯泉仁
  • 海外事例発表 「泥炭湿地生態系の気候へのフィードバック」 Dr Georgii A. Alexandrov
  • 国内事例発表 「京都議定書での吸収源の取り扱いと森林・湿地保全活動」 山形与志樹
9月21日(金) ワークショップ(ディスカッション)
ディスカッションの様子 ●テーマ:「地球温暖化防止条約とラムサール条約のインターリンケージ(連携)〜温暖化防止に有効な湿原保全のあり方を考える」

市民シンポジウム「地球温暖化と釧路湿原」
−産業と湿地保全の側面から地球温暖化を考える−
講演
  • Dr Georgii A. Alexandrov
  • 日栄電機椛纒\取締役 高島正和
  • 太平洋炭鉱且幕ニ開発部長 大山仁美
  • 釧路公立大学教授 地域経済研究センター所長 小磯修二
  • 北海道地区水産研究所 高次生産研究室長 飯泉 仁
  • 国立環境研究所 地球温暖化重点研究プロジェクト総合研究官 山形与志樹