吸収量に関する概観 地球上では、どこに、どの程度の炭素がストックされており、どの程度の移動がるのでしょうか。ここでは、LULUCFに関する特別報告書をもとに、地球規模の炭素循環について把握します。 地球上の炭素循環は、以下の図のようにまとめられます。地球の陸域では、植生に約500 Gt C、土壌中に約2,000 Gt C、合計約2,500 Gt Cの炭素がストックされていると言われています。一方、海洋中には、39,000 Gt Cもの炭素がストックされている。地球温暖化の要因となる大気中には、760 Gt Cの炭素がストックされており、陸域や海洋中の炭素ストックと比較すると小さい値となっています。 1989年から1998年までの地球規模の炭素収支としては、土地利用変化により、1.6±0.8 Gt C/年の二酸化炭素が排出されています。一方、化石燃料及びセメント製造による排出が6.3±0.6 Gt C/年であり、大気中への蓄積が3.3±0.2 Gt C/年、海洋への正味の吸収が2.3±0.8 Gt C/年であるため、陸域への正味の吸収は0.7±1.0 Gt C/年と推定されます。そのため、大気中の二酸化炭素の増大による施肥効果等による陸域生態系の吸収量の増大は、2.3±1.3 Gt C/年と推定されます。 (資料:LULUCFに関する特別報告書(IPCC, 2000)) 【参考資料】 ・IPCC特別報告書SPM(日本語)(「京都議定書における吸収源プロジェクトに関する国際的動向」(山形与志樹、山田和人編著,2000))(国立環境研究所 地球環境研究センターウェブサイト)
(「京都議定書における吸収源プロジェクトに関する国際的動向」 (LULUCFに関する特別報告書(IPCC, 2000)より引用) (▲このページのTOPへ戻る) |
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