CGER-I163-2023_計算で挑む環境研究
119/140

編集局:しかし、それはすごい計算量になりますね。初期値をばらして計算したものを重みづけに使って、この点ではシミュレーションを重要視する、別の点では観測値の方を重要視して修正する、みたいなことをいろいろやって、計算しているということですね。八代:はい。1000個のシミュレーションを計算した結果があって、それを基に観測データで修正して、修正した1000個のシミュレーションの続きを計算して、またずれていって、それをまた次の時間の観測データで修正して…というのをずうーっと繰り返していくわけですよ。編集局:どこかで450ステップとおっしゃっていましたけれど。八代:この450ステップは、シミュレーションの1回目の観測データとの比編集局:それでまだ1回目なのですね。そこですでに1800兆回(計算してい八代:そうですね。シミュレーション側の計算としては、格子点の数が4兆個あって、それを450ステップ分計算して、データ同化にたどりつくまでに、各点での計算というのが、1800兆回計算があった、ということになります。8秒の450ステップは9時間なので、データ同化を行う6時間後よりも少し先の3時間先まで計算しています。編集局:そのあとさらに続けて計算するのですか。較までに、6時間計算して、ということですね。るということ)ですか。 なぜかというと、次の開始を6時間後のところから始めたいのですけれども、観測データは、ここのプラスマイナス3時間の観測データを全部使って、データ同化、つまり修正しているんです。ちょっと先まで行って、ちょっと戻り返して、また計算しているというわけです。1800兆回の計算をこなす

元のページ  ../index.html#119

このブックを見る