CGER-I163-2023_計算で挑む環境研究
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計算の精度を落とさずに速度を速めていくためには、考慮しなければならないことがたくさんあります。一番いいバランスがどこにあるかを見きわめなくてなくてはなりません。編集局:今回のような、計算を速くするとか、効率化すること、それが、シミュレーション研究、特に、気象研究的なものにとって、どうして重要になるのかということを教えていただきたいのですが。八代:天気予報をする人たちや気候の計算する人たちのなかには、今の解像度、空間解像度では足りないと思っている人が結構います。予報の精度を上げるには、空間解像度を上げる必要があると思っている人たちです。解像度だけではなくて、もっと長期間の計算、つまり、100年計算していたのを1000年計算したりとか、統計的な有意性というのか、統計的により確からしいものを得るために、今まで10回分しかアンサンブルできなかったものを100回とか1000回やりたいという気持ちもあるのですよ。そう10年後のスーパーコンピュータを見据えて

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