CGER-I163-2023_計算で挑む環境研究
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専門は気象学。気候モデルを用いた過去の気候変動の理解と将来予測に関する研究を進める。気候変動の検出と要因分析に関するモデル相互比較計画の共同議長を務めている。(執筆者の職名は執筆当時のもので、必要に応じて現職を記載しています。) 本記事では、気候変動の予測方法とその不確実性に関して解説しました。これらの研究では、多くのシミュレーション実験を行う必要があり、膨大な計算資源が必要になります(たとえば国内有数のスーパーコンピュータを用いても、100年分のシミュレーションに1ヶ月以上かかります)。それゆえ、気候変動の研究は、スーパーコンピュータの進化とともに発展してきたという一面があります。もちろん気候システムの観測や理論も重要です。気候変動政策のためにも、気候変動予測の不確実性の定量化と低減は必須であり、今後も研究を発展させていく必要があります。※地球環境研究センターニュース2018年8月号掲載03まとめ塩竈 秀夫 Shiogama Hideo地球環境研究センター気候モデリング・解析研究室 主任研究員現職:地球システム領域 地球システムリスク解析研究室長

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