CGER-I163-2023_計算で挑む環境研究
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※YouTube国立環境研究所動画チャンネルから観測の様子(【永久凍土地帯を歩く】  アラスカ・バローにて)をご覧いただけます。※9 横畠徳太ほか「地球温暖化で永久凍土融解はどこまで進むか?」地球環境研究センターニュース2021年2月号※10 気候変動:温室効果ガスの排出を止めても地球温暖化は止まらないかもしれない https://www.natureasia.com/ja-jp/earth-env/research/13513することにより、有機物が分解され、温室効果ガスが放出されることで、さらに地球温暖化を加速することが懸念されています。 私たちはこれまで、将来の永久凍土の融解が、地球システムに及ぼす影響についての研究を行いました※9。それによると、前述の RCP8.5シナリオでは、2100年には永久凍土が20~50%程度(複数の予測モデル結果を用いたばらつきの幅)減少する結果となりました。さらに、このような永久凍土の融解によって、二酸化炭素やメタンが放出され、地球の気温を0.1℃程度上昇させることに寄与する、という結果が得られました。

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