TsuBiMo-Economica モデル概要 TsuBiMo-Economicaは、森林の経済的利用を考慮しながら、森林全体の炭素蓄積量変化を表現するモデルであり、吸収源活動による炭素蓄積量を算出することを目的として開発された。本モデルは、現在も開発、更新が進められており、本解説は2004年時点のバージョンを基にしている。 本モデルは、各種生態データ、気象データから、森林におけるNPPを算出する「TsuBiMo」のスキームに、林業活動や炭素取引に関する経済的な検討部分を加えている。 森林における炭素プールは、その分解特性から樹木、落葉落枝、土壌有機物の3つに分けることが出来る。まず、Osnabrueck Biosphere Modelの森林成長式を用いて、NPPから各プールに蓄積される炭素量を算出する。伐採後、木材部分については、木材製品として森林の外部へ運び出され、それ以外の部分(落葉落枝、草)は、森林に残留する。 木材製品は、その炭素蓄積期間から、難分解性製品(製材等)、中分解性製品(パルプ等)、易分解性製品(燃料等)に分けられ、任意の年次における各製品の炭素蓄積量が算出される。同時に、森林に残留した部分についても、崩壊特性を考慮して任意の年次における炭素蓄積量が算出される。これらを合わせることにより、伐採後までを含めた森林における炭素蓄積量を算出することが出来る。 本モデルでは、炭素価格と木材製品価格を基に、任意の時点における森林価値を算出することができる。また、伐期や伐採強度といった森林の管理ファクターが設定されているため、森林の経済的利用を想定した炭素蓄積量の検討が可能であると共に、吸収源活動の経済的価値等の検討も可能となる。
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