吸収源関連モデルの情報

AROPAj

■ モデル概要

 AROPAjモデルは、農業政策の検討を目的としてINRA (Institute National de la Recherche Agronomique)で開発された線形モデルである。もともとは、フランスにおける農業政策の分析用に構築されていたが、その後対象地域をEU全土へ拡大し、さらにEuropean Farm Accountancy Data Network (FADN)データと互換性をもったモデルとして開発された。

 AROPAjモデルは、農業の多様性に基づく供給モデルであり、表m6-1及び表m6-2に示す農産物及び畜産物を考慮している。そして、経済的合理性や種々の技術的制限、新しいCommon Agricultural Policy(CAP)を含む施策等を考慮して、ヨーロッパにおける農家の年一回の供給選択を表現する。各州における、所有地の各グループは、全てのグループの行動を代表する単一の生産者とみなし、生産物の制限を前提として利益の合計が最大となるように供給量と投入需要量を選択し、合理的な行動をするものとする。こうして、農業政策が、農業生産量や農家所得に与える影響をシミュレートする。

 AROPAjでは、EU内を州や行政区域に分けて検討が行われる。分析は、地域ごとの基準によって作成された類型に従って所有地の種類毎に実施される。地域レベルの結果は、グループのデータから加重平均によって得られる。モデルで使用されている類型は、the Nomenclature of Statistical Territorial Units (NUTS)をベースにした地域のベンチレーションを利用している。さらに、より高いレベルの分類については、山岳地域等の不利な条件の自然を考慮することが可能となるように、標高を基にした所有地の分類を導入している。

 さらに実用的なベンチレーションのレベルは、主要な農業種類と関連して、所有地における利益全体の割り当てを基準に決定する。農業種類は、関連する事業の性質によって決定されており、主要作物によって所有地を分類することを可能にしている。

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■ リンク先

・ Manuel pour l'utilisateur (http://www.grignon.inra.fr/economie-publique/MIRAjE/doc/manuelaropaj/)

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