吸収源関連モデルの情報

PICUS

■ モデル概要

 PICUSは、高山地域の複雑なランドスケープのモデル化を目的としてBOKUにおいて開発されたパッチモデルである。

 PICUS v1.2では、シミュレートする森林について、10m×10mのパッチを要素としている。この範囲は、中央ヨーロッパの森林における優位な上層形成樹の樹冠規模に概ね適応しているが、ユーザーが他の大きさを独自に定義することも可能となっている。垂直方向に関しては、森林は5m深度のセルの樹冠によって構成されている。この、10m×10m×5mセルに、間隙を介した樹木分布の全ての情報を含んでいる。このため、「点」モデルとみなされる従来のギャップモデルと異なり、シミュレートされる森林の時間変化は、独立したポイントの系の変化ではなく、各要素の相互作用による変化となっている。

 PICUSでは、地形傾斜の影響や入射光への適応、周囲の地勢による遮蔽効果と同じく、周辺のパッチ間における相互作用を考慮している。パッチ間における空間的な相互作用の程度は、シミュレートするパッチにおける植生の性質(例えば、樹高や樹冠高など)やサイトの性質(傾斜、適応度、標高)、季節(例えば太陽高度や角度、方位)に依存する。

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