発表論文

全球陸域純一次生産力に関する過去から現在までのメタ分析:推定値は収束しているのか?

A historical meta-analysis of global terrestrial net primary productivity: Are estimates converging?

著者
Ito A.
雑誌名
Global Change Biol., 17, 3161-3175
DOI
10.1111/j.1365-2486.2011.02450.x.
概要
純一次生産力(NPP)は生態系機能を示す重要な指標の一つであり、全陸域総量について多くの推定が行われてきた。本研究では1862年から2011年までに出版された文献の調査を行い、そこで得られた251件の全陸域NPP推定値についてメタ分析を実施した。その結果、これまでの推定結果を代表する指標のひとつである「中央値」として年間56.4ギガトン(炭素)が得られた。しかし、年代ごとの変化に加えて推定手法間による差も±15%程度あり、観測やモデルを用いてグローバル炭素収支をより高い信頼度で解明する必要性が示唆された。