国立環境研究所地球環境研究センター編著によるコンパクトで通読も可能な「地球温暖化の事典」が丸善出版より2014年3月に刊行されました

地球温暖化問題への市民の関心は極めて高いにもかかわらず、科学的に正確でわかりやすい解説と、信頼できる情報、観測データなどをまとめた書籍は極めて限られていました。

本書は、国立環境研究所地球環境研究センター編著による、重要かつ信頼のおける最新の研究成果や情報をまとめた中項目事典です。

地球温暖化問題に関する用語の意味や、日本や世界の状況、将来の影響などの基本的な概念について知りたいとき、いつでもひも解いて理解を深めることができ、初学者の通読書としても十分な価値を持っています。

是非書店でお手に取ってお確かめください。

書影
  • 丸善出版
  • ISBN 978-4-621-08660-5
  • 本体4,800円+税
  • A5判/452ページ

目次

1章 総論
  • 1.1 地球温暖化と気候変動
  • 1.2 温室効果ガス
  • 1.3 温室効果と地球温暖化
  • 1.4 古気候と気候変動要因(顕生代:5億4,200万年前以降)
  • 1.5 古気候と気候変動要因(新生代と氷期・間氷期サイクル)
  • 1.6 古気候と気候変動要因(後氷期から現代)
  • 1.7 気候変化の将来予測
  • 1.8 気候変動の影響・脆弱性
  • 1.9 緩和策と適応策
  • 1.10 低炭素社会
  • 1.11 IPCC評価報告書
2章 温室効果ガス
  • 2.1 二酸化炭素
  • 2.2 メタン
  • 2.3 亜酸化窒素
  • 2.4 ハロカーボン
  • 2.5 対流圏オゾンと反応性ガス
  • 2.6 エアロゾル
  • 2.7 温室効果ガスの衛星観測
3章 地球システム
  • 3.1 気象と気候
  • 3.2 大気圏
  • 3.3 水圏
  • 3.4 地球の熱収支
  • 3.5 大気大循環
  • 3.6 海洋大循環
  • 3.7 モンスーン
  • 3.8 熱帯低気圧
  • 3.9 気候の内部変動
  • 3.10 植生と土壌
  • 3.11 人間活動の気候影響
  • 3.12 大気の組成
  • 3.13 炭素循環
4章 気候変化の予測と解析
  • 4.1 社会経済・排出シナリオ
  • 4.2 大気海洋結合気候モデル
  • 4.3 地球システムモデル
  • 4.4 予測される気温変化
  • 4.5 ダウンスケーリング
  • 4.6 不確実性の評価と低減
  • 4.7 過去の気候変化の要因推定
5章 地球表層環境の温暖化影響
  • 5.1 水循環
  • 5.2 海面上昇
  • 5.3 海洋酸性化
  • 5.4 極端現象
  • 5.5 高山帯
  • 5.6 湖沼
  • 5.7 沙漠・乾燥地域
  • 5.8 島嶼・沿岸域
6章 生物圏の温暖化影響
  • 6.1 生態系
  • 6.2 温暖化と生物多様性
  • 6.3 光合成
  • 6.4 呼吸とバイオマス 
  • 6.5 陸上生物(動物,土壌微生物,ほか)
  • 6.6 温暖化と外来生物
  • 6.7 フェノロジー
  • 6.8 海洋生物
  • 6.9 サンゴ・サンゴ礁
7章 人間社会の温暖化影響と適応
  • 7.1 水資源・水利用
  • 7.2 農業
  • 7.3 水産業
  • 7.4 健康影響
  • 7.5 沿岸域,小島嶼の社会システム
8章 緩和策
  • 8.1 温暖化対策シナリオ分析
  • 8.2 温暖化対策モデル
  • 8.3 安定化シナリオ
  • 8.4 需要側対策
  • 8.5 供給側対策
  • 8.6 非CO2対策
  • 8.7 部門横断的対策「見える化」
  • 8.8 政策的手段(炭素税,補助金,規制的手段,排出量取引)の経済学的評価
  • 8.9 森林減少の防止
  • 8.10 中期(〜2020年)の温暖化対策
  • 8.11 長期(〜2050年)の温暖化対策
9章 条約・法律・インベントリ
  • 9.1 気候変動枠組条約・締約国会議
  • 9.2 京都議定書・締約国会合
  • 9.3 地球温暖化対策の推進に関する法律
  • 9.4 京都議定書目標達成計画
  • 9.5 温室効果ガスインベントリ
  • 9.6 排出源・吸収源
  • 9.7 排出主体別の排出量
  • 9.8 排出係数・原単位
  • 9.9 国際機関
10章 持続可能な社会に向けて
  • 10.1 持続可能な発展の概念
  • 10.2 持続可能な発展の取組み
  • 10.3 ミレニアム開発目標
  • 10.4 低炭素社会と循環型社会
  • 10.5 生物多様性と社会
索引