2013年3月号 [Vol.23 No.12] 通巻第268号 201303_268007
ご挨拶—定年退職にあたって—
私事ながら、2013年3月31日をもって私は独立行政法人国立環境研究所を定年退職いたします。これに伴い、同研究所地球環境研究センター長の職を辞することとなりますので、本紙面をお借りして、退任のご挨拶ならびに、これまでに頂きました当センターに対しての皆様方からのひとかたならぬご支援・ご協力に対し、御礼を申しあげさせて頂きます。
昭和52年に旧国立公害研究所に奉職以来、レーザーレーダーによる大気環境や成層圏オゾン層の観測研究、その後、人工衛星搭載の成層圏オゾン層観測(ILAS、ILAS-II)プロジェクトの研究および運営に従事してきました。また平成14年7月からの2年間、内閣府の総合科学技術会議事務局の環境・エネルギー担当の参事官として、霞が関で行政官としての業務を経験させて頂きました。この間、大気環境研究系の室長、部長職を務め、最後の7年間は地球環境研究センター長として、研究系・技術系・事務系の契約職員の皆さんも含めると150名ほどにもなる大所帯の舵取りをさせて頂きました。
地球環境研究センターでは、地球温暖化研究プログラムやモニタリング事業等の推進を図ると同時に、社会に対する発信、環境行政に対する貢献にも力を入れてきました。とりわけ、私の印象に残るのは「ココが知りたい温暖化」と題して、地球温暖化問題に関するQ&Aシリーズを本紙に連載し(ウェブサイトにも掲載)、また書籍として出版できたことでした。地球温暖化問題を正しく理解したいと思う多くの読者の支持を得ることができ、ウェブサイトも多く引用されました。
地球環境研究センターの活発な研究活動・事業推進が可能であったのは、センター職員全員の努力の賜物であると同時に、多くの関係者の皆様のご理解とご支援があったからこそのことと考えております。心よりの御礼を申し上げます。
引き続きのご支援をお願い致しまして、退任のご挨拶とさせて頂きます。